東急バス乗車記−巨大な白亜の塔…首都高中央環状線の換気塔を見に行ったのです。
東急バス 幡ヶ谷線【渋55】 渋谷駅−幡ヶ谷折返所 バスたび日記N007
取材/07-11
−東京都渋谷区・目黒区・世田谷区−
 つい先日、首都高速中央環状新宿線の一部が開通したが、4号新宿線〜3号渋谷線を結ぶ南側の区間も09年の開通を目指して建設が進められている。本線部は地下深くに設けられ、トンネル内の排気ガスを外に放り上げる巨大な換気塔(まあ煙突)が地上を走る山手通に連なり、ちょっと非日常ともいえる光景が広がっているというので、バスに乗って見に行ってきた。

 ちなみに新宿を発着または経由する東名関連の高速バスはこの山手通を走るので、自分も高速バスの車内からはよく見てたが、実際に地上から見るのは初めて。先日開通した北側の区間には稼動している換気塔がいくつか建っているらしいが如何せん馴染みがない。今回は高速バスの車内からよく見ていた南側の区間に建つ換気塔と、その下をゆく唯一の一般路線、東急バス渋55を取り上げてみる。工事が進むにつれ、京王バスが行き交う新宿寄りにも何本か建つ予定だが、目下のところ、南側の区間において完成した換気塔の脇を走る一般路線バスは、渋55系統のみである。


 渋55系統は渋谷駅西口から発車しており、山手線と垂直にズラリと東急バスが並ぶ光景はいつ見ても壮観。その一角、真ん中の歩道から南側に数えて二つ目のバース18番が渋55ののりばで、世田谷区民会館行と供用である。すぐ隣の若林折返所行が数分おきに発着しているのに対し、渋55は日中30分毎とこの界隈ではのんびりとしたダイヤ。割と早めに入線していたバスに乗り込んでみても車内はなんとなくゆっくりとした時間が流れているような気がする。そんな雰囲気なので、合成装置が1分毎に告げる発車までのカウントダウンがちょっと不粋に思えてみたり。


↑渋谷駅にて。右が渋55、左は渋12。

@渋谷駅13:00→東大裏13:07 A1877


13:00。


 発車時間になってドアが閉まると同時に合成装置が「発車します」と告げる。毎時00分・30分発なので分かりやすくていい。10人ちょっとのお客を乗せた三菱ふそうエアロミディMK…中型車は少し軽めエンジン音を響かせながらターミナルを出て国道246号玉川通へ。すぐに右折するとだらだら続く長い坂を上ってゆく。坂の途中にある「道玄坂上」を乗降なく通過すると「この先、神泉町交差点を右に曲がりますので、ご注意ください」という放送が流れた。


↑神泉町交差点を曲がる渋55(前)。

「ご注意ください」


はたして。


@曲がってバスが揺れるから足下に「ご注意」なのか、
Aここを走る他の多数の系統のように大橋方面には行かないので「ご注意」なのか。


いったいどちらに注意を促しているんだろうかと、どうでもいいようなことを考えていると、予告通り神泉町交差点を右折してバスは旧山手通へ。やがて正面に渋目陸橋が見えてくると、その下をくぐって山手通へと進んでゆく。白亜の塔が車窓に姿を現わすのはこのあたりである。「東大裏」で降車ボタンを押してみた。これ以上行くとバスは山手通から外れてしまうのだ。他に小さな子連れの親子がここで降りた。


↑神山町の換気塔を背に走る渋55。ここで山手通と別れる。

 というわけで、写真は渋谷区に完成済の神山町換気塔。高さ45メートル、幅5〜6メートルで、できるだけスリムに見えるようにと六角形にデザインされている。自分は最初この塔が沿線に延々と連なる光景を想像してwktkしていたのだが、後に複数の場所に数本ずつ分けて建てられると知ってがっかりした覚えがある。でもよく考えたらそんな圧迫感のある風景、近くに住んでいたらちょっと勘弁である。高さは数字だけではピンとこないと思うので、道路沿いのビルと比べて頂ければと。


けっこう、高いな。


■中央環状新宿線・路内換気塔計画の概要(公式)

すごいなー
大きいなー


と、口を開けてバカ面晒しながら換気塔を見上げていたら急にトイレに行きたくなった(笑) 秋も深まり長い時間外で出歩いていると体も冷えてくるのである。近くに公衆トイレはないかキョロキョロしながら歩いていたら、旧山手通に面した歩道の一角に電気関係の機器を収納している箱を見つける。その躯体に周辺の地図が描いてあったので見てみると、どうやら京王井の頭線の神泉駅が近いらしい。これはラッキーということで駅に向かって歩いてみるものの、クルマ1台分の幅しかない路地と住宅が密集していてとても駅があるような雰囲気ではないのだ。が、それでもしばらく彷徨っているうちに京王のロゴが入った「神泉駅」の看板を発見。でもさっきここ通ったよな…。


駅は見事に周囲の住宅と同化していたのだ。


↑閑静な住宅街に同化している神泉駅。

A東大前14:06→幡ヶ谷折返所14:16 A1877


 さっきのバスを降りてちょうど1時間後、今度は降りたバス停のひとつ手前、「東大前」から先を目指す。渋目陸橋の脇、ちょっと薄暗いところにあるバス停だったが、発車時間が迫ってくるとどこからともなく人が集まってきた。少し遅れてやってきたバスはさっきと同じ車両・運転士。車両は同じだが、車内の混み方はさっきと違いよく乗っている。後のタイヤハウス上に空席があったので座らせてもらうと膝が尻よりも上に上がった。足の置き位置が高いので敬遠されがちなポジションである。


↑二ツ山付近を行く渋55。その向こうは東大駒場キャンパス。

 バスは「東大裏」を過ぎると山手通から地図上では名前が付いていない2車線道路へ。地図を見てみると目黒区・渋谷区の境をなしている道路で、この先の「松陰学園前」あたりから世田谷区・渋谷区の境に変わっている。ちょっとお洒落なお店があったり、その店先に高級外車が停めてあったりするのはやっぱり場所柄なんだろうか。あとでこの付近を歩いてみたけど、路地を入ると大きな家ばかりで芸能人でも住んでいそうな雰囲気だ。おおよそ路線バスとは縁の無さそうな人ばかりが住んでいそうなのだが、渋55はそれなりに利用者がいる。


↑東大・駒場リサーチキャンパス付近をゆく渋55。

↑松陰学園前付近をゆく渋55。


↑東北沢付近を行く渋55。

 左手に東大駒場キャンパスが続く「二ツ橋」付近で反対の渋谷行とすれ違い、「松陰学園前」で対向車を待たせてカーブを曲がる意外な道の狭さにビックリしてたりすると、正面に小田急線の踏切が見えてきた。ちょうど遮断機が閉まるところに出くわし、しばらくするとロマンスカーEXEが通過してゆく。時間帯によっては相当待たされそうな踏切だ。東北沢駅はすぐそばにあって、踏切手前に「東北沢」バス停があるのだが、反対の渋谷方面のりばは井の頭通との交差点近くに設けられており、ビックリするほどの千鳥配置である。踏切からその井の頭通までは道路沿いに商店が連なっている。狭くて人通りも多いので運転には気の使う区間だ。


↑運行上の最大のネック、小田急線の踏切。東北沢付近にて。

 だんだん寂しくなってきた車内の空き具合から、なんとなく終点が近いなと感じる。「大山町」を過ぎて五條橋交差点のY字路を右へ。交通量の少ない方へと進み、玉川上水が暗渠化された公園沿いをゆく。左手は消防関係の学校がかなり大きな敷地となって広がっていた。その「消防学校前」を過ぎると終点を告げる放送が流れる。「幡ヶ谷折返所」、おりば折返所構内ではなく、その門先の路上に止まってドアが開く。のりばも構内ではなく、少し渋谷寄に戻った、公園の一角にあった。


↑幡ヶ谷折返所。

 「幡ヶ谷折返所」から歩いて数百メートルのところに京王線の笹塚駅があるが、バスで通ってきたルートを歩いて戻ってみる。いろいろスナップしながら歩いたので時間がかかったけど、本気で歩いたら渋谷まで30分くらいで着きそう。渋55はその程度の距離を往復している路線である。


↑数分後に折り返し渋谷行となって発車してゆく。消防学校前付近にて。

↑暗渠化された玉川上水。公園になっている。

↑プチはりまや橋…? 暗渠にしたとき橋の欄干を撤去しないのはネタづくりのため?

沿道から。

↑おでんとアンパンマンの関係を小一時間問い詰めたい。ああ問い詰めたい。東北沢付近にて。

↑ぬこ〜。まるくなっていたので近づいたら足下に擦り寄ってきたけどあんまりカワイくない('A`)。代々木上原にて。

↑巨大なBE@RBRICKがあらわれた! 代々木上原にて。


首都高山手トンネル/西沢 丞 (著) amazon


換気塔の地下はどんな世界が出来つつあるのか…


中央環状新宿線のメインを構成する「山手トンネル」の工事中の模様をビジュアル的に紹介している写真集。図面を交えた詳細な解説付。
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【バスたび日記】N007
≫07.11.11乗車
≫乗車実績〜
1:渋谷駅13:00→東大裏13:07 A1877 淡島営業所(東急トランセ管理委託)
2:東大前14:06→幡ヶ谷折返所14:16 A1877 淡島営業所(東急トランセ管理委託) 

□バスたび日記/東急バス乗車記(2) 自由ヶ丘線【東98】−東98東急バス編−
□バスたび日記/東急バス乗車記(3) 環七線【森91】

■東急バス(公式)
■首都高速道路 中央環状線C2インフォメーションセンター(公式)

■玉川上水(Wikipedia)

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〜各情報は取材時のものです。現在は変更になっている場合があります〜
07.12.29公開